まだまだ日は高い。
部屋に閉じこもって考えた。
このままではいけない。
何かしなければいけない。
日も沈みかけた頃に旅館のフロントに足を運んだ。
そこには若いお兄さんが一人いた。
片言の英語でそのお兄さんに言った。
「一緒に話がしたい…」
最初は面食らった感じだったが「OK」と言ってくれた。
それから1時間くらい、英語、韓国語、日本語交えていろいろな話をした。
家族の話や好きなマンガや映画、ゲームの話をした。
韓国にきて初めて充実した時間を過ごした気がした。
「おなかがすいた。サムゲタンが食べたい」といったら、
旅館のすぐ斜め前にある小さなお店を紹介してくれた。
そこで食べたサムゲタンがとても美味しかった。
なんか泣きそうになりながら夢中で食べた。
食べ終わるとお店のおばちゃんになんか話しかけられた。
勿論、言っていることはさっぱり分からない。
僕は「マシッソヨ、マシッソヨ」とひたすら言った。