ミョンドンの繁華街を歩いているとおじさんに日本語で声をかけられた。
「おじさん暇だから一緒にお茶でも飲もう」と誘われた。
やめておけばいいのになんか寂しかったのか、
人恋しかったのかそのおじさんとファーストフードのお店でコーヒーを飲んだ。
たわいもない話を30分くらい続けたところで、
観光案内するから一緒にナンデムンシジャンを見て歩こうと誘われた。
言われるがままについて行く。
さっき通ったナンデムンシジャンを再び見て歩いた。
何件かのお店を見た後で入ったお店でおじさんの足が止まる。
高麗人参やら韓国海苔がところ狭しと積まれた狭い店。
小さなテーブルがひとつ。
お茶でも飲もうとそのテーブルに座らされた。
なにかがおかしい…
店の奥からさらに二人のおじさんが出てきて、三人に囲まれてしまった。
頭の上で飛び交う韓国語。
案の定客引きだった。
どうしていいものやら頭が真っ白になっていく。
さっきのおじさんも日本語をしゃべってくれない。
やたら高い高麗人参を勧めてくる。
ひたすら「No! No!」を連呼したが、結局韓国海苔を大量に買わされた。
大量の韓国海苔片手に泣く泣く旅館に戻った。
帰りの道で何度この韓国海苔を捨てようかと思ったことか。
金額は大したことはないが嫌な目にあったのは確かだ。
韓国が嫌になっていく。
自分が嫌になっていく。