タケゾーです。
千葉県幕張メッセで開催されている最先端IT、エレクトロニクスの総合展「CEATEC JAPAN 2017」に行ってきました。
アジアで最大級の最先端IT、エレクトロニクスの総合展示会です。
東京ゲームショウの様な派手さはないですが、普段はお目にかかれないような最先端の技術などを見ることができ、空想ではなく実際に動いて、見て、触ることができるプロダクトの展示はとてもリアルな近未来を感じさせてくれます。
今年のテーマは「つながる社会、共創する未来」ということでAI、IoT、ロボット、VR、ARを活用して社会を、未来を変えていくプロダクトの出展がメインとなっていました。
AIを活用した画像解析によりリアルタイムに特定の人物を発見、追跡する技術や、声からこころの不調を早期に発見、物流改善や業務改善などといった内容が目立っていました。
そんな中でも「なんじゃ!こりゃ!?」「お!?これは?」と思えるようなプロダクトがあったので紹介したいと思います。
富士通
デジタルアニーラ
富士通のブースで紹介されていたデジタルアニーラ。
さらっと紹介していたけど、これってかなり凄いものだと思うというか、ホントか?って思ってしまうくらいのものです。
で、何が凄いのかというと量子コンピュータを参考にした世界初のアーキテクチャのコンピュータで「組み合わせ最適化問題」を高速に解くことが出来るとのこと。
で、これが実用化ベースで実現されているとのこと。
「組み合わせ最適化問題」って数学やプログラミングで一度はお目にかかるお話。
「巡回セールスマン問題」とかは聞いたことがあると思う。
都市と都市間の移動コスト(距離や時間)が与えられ複数の都市間の最小経路を求める問題だが、その都市の数に比例して計算量が膨大になっていく。
一見、「そんなの簡単じゃん」って思ってしまうかもしれないが、これが30都市での組み合わせになっただけでも今のスーパーコンピュータでも解くのに数年を要するといわれています。
そこで最近良く耳にするのが「量子コンピュータ」。
色々と実用化に向けた研究、開発が行われているようですが安定性の問題などにより実用化はもう少し先といったところでしょうか。
何回原理を聞いてもいまいちピンときていませんが、そのアーキテクチャを元に「組み合わせて最適化問題」に特化したハードウェアとのことです。
本来の量子コンピュータであれば「暗号化解析」なども瞬時に計算できるようですが、今回は「組み合わせ最適化問題」のみを扱うとのことです。
今までの最適化の解としては近似値で求めることができていたが、より精度の高い解が得られるようなれば物流の効率化、災害時の復旧計画、経済政策などの改善に大いに役立つことになる。
組み合わせ最適化問題はいわゆるグラフ構造のデータとして表せるものであれば処理することができると思われるが、デモでは化学・製薬での分子類似性検索、投資のポートフォリオの最適化などが紹介されていた。
いや、正直言ってこれは凄いことだと思うんだけど、世間はそんなに騒がないものなのだろうか。
KDDI
TELESAR V
KDDIがモノの感触を体験できる遠隔操作ロボット「テレイグジスタンス」を出展、実用化は来年春を目指す | ロボスタ
アバターロボットを遠隔操作でき、触覚情報のフィードバックもあるとのことです。
この日は実演デモはやってなかった。
遠隔操作ロボット自体は目新しい技術ではないが、使われている技術が枯れていて(横井軍平)とても興味がある。
Kinect、カメラで手に付けたマーカーを光学的に読み取って位置情報を割り出してロボット制御している。
他のものだと操作側のマニピュレータも専用ハードが必要になったりするが、紹介されていたのはHUDは研究で作成したオリジナルのHUDだが今後はOculusなどに置き換える予定、それ以外は既存の技術だけでいけてしまうというので安価に環境が構築できる点がすばらしい。
今後は自宅などでも導入できような展開を考えているとのこと。
タカラトミー
IoTゾーンでは玩具メーカーの出展もありました。
COZMO
http://www.takaratomy.co.jp/products/cozmo/
COSMO自体にAIも搭載されており、顔認識をして覚えていき挨拶の様なアクションをしてくれるそうです。
それからタブレットなどの端末から簡単なプログラミングで動かすこともできるそうです。
バンダイナムコ
MEKAMON
4足方向ロボットを色々カスタマイズしてタブレット端末でそう出来る玩具。
今回デモは無かったがAR空間上で相手に向かった攻撃すると弾やミサイルなどを飛ばすことができ、対戦もできるとのことです。
ガンシェルジュ ハロ
リアルハロがそろそろできるのか?
「こ、こいつ動くぞ...」
MONO-COTO
それからちょっと面白かったのが中高生のMONO-COTO INNOVATIONというイベント。
企業からのお題を中高生たちが革新的なアイデアでプロトタイプを作成、発表するというイベントで今年で3回目とのことです。
デザインシンキングとは?といったところから学べ、実際にプロダクトを作り上げていくプログラムとなっている。
協力企業もITやエレクトロニクスだけではなくスポーツメーカーや食品の企業などもあります。
若い子の発想ってやっぱり面白いものもあるので気になったら見てみてください。
最後に
本当はもっとゆっくり見たかったのですが、1時間半程しか見学できなかったのでかなり駆け足で回ってしまいました。
最新、最先端の技術に触れる機会というのはなかなか無いものですし、見ているだけでも結構刺激にもなります。
ゲーム業界もVRの波が来ましたが、今後はIoTなども含めて単なる端末のコンソールだけでなく、別のデバイスで遊べるゲームも考えていく必要が出てきそうです。